リノベーターズインタビュー

千葉 進さん(60代)

現在62歳(1955年生まれ 2017年9月現在) 早稲田大学政治経済学部を卒業、大手損保会社入社。 2016年3月末付で退職。 入社以来、支店スタッフ、営業、損害査定部門といった様々な職種を経験、北は青森から南は徳島まで12回転勤。 コミュニケーションの大切さを痛感し、コーチングを学ぶ。 その後も陽転思考、ソース(ワクワク発見)、NLP、アンソニー・ロビンズに出会い、アドラー心理学を実地に生かす。 一番影響を与えられたアドラー心理学の勉強会、アドラーカフェ、朝カフェなどを開催中。

人間関係に悩んだ自己投資時代

今回お話を伺ったのは、千葉進さん。  大手損害保険会社を61歳で退職されたのち、現在は、「ワクワク未満の人を、ワクワクにさせること」をモットーに、アドラー心理学の勉強会や地域カフェの主宰をはじめ、陽転思考コーディネーターとしても活動されています。  千葉さんは会社勤務当時から、仕事上の理不尽な人間関係やコミュニケーションの難しさに悩むこともあり、多くのコーチングセミナーに参加するなど問題解決の糸口を探していました。アドラー心理学からNLP、陽転思想など、幅広く興味を広げた自己投資の時代が続きます。  これらの学びを通して得られたのは、  「人を変えることはできない、自分の見方を変えるしかない。」  「人生は自分が主人公、他者にどう思われるか関係ない。」  という考え方。他者は変えられないことを学ぶことで、だんだんと人間関係が楽になってきたそうです。  もともとはご自身の必要性からの発した興味でもありましたが、定年後のことを考えて、よりいっそうコミュニケーションや心理学への学びを深めたいと、次第に思うようになっていったそうです。 

定年延長1年の61歳で退職を決意

千葉さんが定年後の人生を意識しはじめたのは、40代後半頃のこと。  50歳近くなったタイミングで、早期退職を選ぶという選択肢もありましたが、その時点では仕事自体が面白かったことや、まだ外にでる力はないだろうと考えて会社に残る選択をします。  その後、55歳で役職定年を迎えると、“収入が減る”という現実に直面し少なからずショックを受け、この頃から、「会社だけじゃなくて他のこともやってみたい、自分の好きなこと、ワクワクすることやりたい!」と、思い始めたそうです。  そして、61歳で退職。  多くの同僚はできるだけ長くサラリーマンでいたい、と65歳まで勤めあげる人が多い中で、異色の存在だったかも、と振り返ります。 しかし、  「仕事がらくで収入減ってもずっといたい。それって、面白いだろうか?」  「65歳までサラリーマンにどっぷりつかっていると、ゆでガエルになってしまわないだろうか?」 と、サラリーマンを続けることの心配の方が先に頭に浮かんだのです。

陽転思考との出会いで、学ぶ側から伝える側へ

千葉さんの転機となった出来事の一つに、『陽転思考』との出会いがありました。  それは、様々なセミナーに参加しながらも、「自己投資もそろそろいいかな……。」と思いはじめた50代前半頃。  陽転思考とは、字のとおり、物事の見方を陽の方に転じる思考法のこと。  陽転思考について書かれた和田裕美さんの著書に出会い、シンプルでありながら強力な説得力をもつその考え方が、「スーッ」と、自然に心に入っていったと言います。そうして、次々に和田さんの著書を読み、ますます興味を惹かれていった千葉さん。和田さんが主宰する「わくわく伝染ツアー」に3回も出席するなど、陽転思想についての学びを深めていきます。  陽転思考を知ってからは、ご自身のものの見方にもこんな変化が。  例えば、組織の中ではある時期になれば、ラインの課長か部下なしの課長か、だいたい自分の将来が見えてくるものです。見えてきた将来がたとえ部下がいない管理職であっても、見方を変えれば、「自分の好きなことができる。」、「社外の人たちと会う時間を増やすことができる。」と良い面を見つけられます。むろん、肩書き・ポジションが下がるのは給与が減ることだから辛いことなのですが、「子供と遊べる時間増えたね!」とも考えられます。  このように物事の両面をみることができるようになったそうです。  2016年の1-2月には「陽転エデュケーター養成講座」を受講し、一人でも多くの人に陽転思考を伝えていきたい、と学ぶ側から伝える側へと転身を目指します。  保険会社という仕事柄、いろいろな人に出会う機会があった千葉さんですが、ワクワクしていない、“ワクワク未満”の人が多いと感じていたとのこと。そういう人をワクワクさせたいという思いから、今ではご自身がエデュケーター(引き出す人・導く人)となって陽転セミナーを開催しています。 

現在の主な活動

千葉さんの現在の主な活動は:  1.アドラー心理学の勉強会、「アドラーカフェ」を月に2回開催  2.陽転エデュケーターとして、陽転思考を世に広めるべく講座を自主開催  3.老若男女自由におしゃべりする「朝カフェの会」主宰  こちらは、facebookつながりで友達や、そのまた友人たちでいつの間にか知らない人も増加中だとか。地域のコミュニティとしての「居場所」の役割も果たし、喜ばれているとのこと。  4.母校の大学の同窓会、OB会の会長  大きなイベントや総会が年3回。ラグビーや駅伝の応援などを楽しまれています。  その他、今後はボランティアなどにもいろいろ参加してみたいと、興味は尽きないご様子です。  退職後は、いろいろな整理、断捨離もなさったそうです。人の付き合いを含めて!取捨選択。改めて自身の必要なものを見極めることで、大切なものだけが残って、今、すっきり身軽になれたとのこと。  アドラーの勉強会でも朝カフェでも、「参加している人が喜ぶ顔を見ると、貢献できていることが実感できて、とても幸せです。」と、笑顔で答えてくださいました。  お金を稼ぐという点には固執せず、お金は後からついてくるもの、この先は有料なものもできるだろう、と今は楽観的に考えているそうです。 

自分らしく、人生トータルでワクワクできたら幸せ

最後に、定年後の人生をワクワク過ごすために必要な準備についてアドバイスを伺うと、それは、まず自分が「ワクワク」することを見つめなおすことだそうです。  本当に好きなもの、心から夢中になれるもの、好きなことを書き出してみる。  例えば、趣味や、一粒で三度美味しいもの(待っているとき、最中、終わってからの余韻)、  自分の中の折れないもの、偏愛できるもの …etc.   すると、自分の「ワクワク」にきっと気づくはず、と。  「62歳の今、“自分らしく”目の前にいる人を幸せにすることができていることが何より幸せ。」  「人生トータルでワクワクしたい。」  と、お話しされる穏やかで素敵な笑顔が、日々新しい出会いと気づきのなかで充実したセカンドライフを楽しんでいることを何よりも物語っていました。